突然、電源が切れてしまうパソコンの修理。
本日のトラブルは友人からの依頼で突然、パソコンの電源が落ちるようになったので何とかして欲しいとの事。
早速お伺いしました。
富士通のモニター本体一体型のデスクトップパソコンでWinXPです。
早速電源を入れるとすぐに原因がわかりました・・・。
電源を入れてBIOSが起動後以下のメッセージ。
CPUファンエラーまたはCUPファンが接続されていません。
<F1>:継続 <F2>:BIOSセットアップ
このエラーはBIOSが表示しているエラーでマザーボードに接続されている各機器からパルス検知して不具合があった場合に表示されます。取りあえず<F1>キーを押せば起動しますが、ハード的なエラーなので一度ケースを開けて配線などを確認する必要があります。自作PCなどはBIOSでエラーを無視する設定が出来て起動時のエラーメッセージを消す事は出来ますがメーカー製のPCではエラーを無視する設定は出来ないのが殆どです。どちらにしろメッセージを消すだけで根本的なハードの不具合の解決にはなりませんので対処が必要です。
しかも今回はCPUファンのエラーという事ですので、そのままにしておくにはいきません。
今回の症状はCPUファンが回っていない事でCPUが熱暴走を起こし保護機能で電源が落ちてしまうのでしょう。このまま使用したらCPUに致命的なダメージを与える他に電源が落ちる事でハードディスクの損傷も併発してしまうかもしれません。
試しに<F1>キーを押して起動してみましたが、5分ともたずに電源が落ちてしまいました。
早速、ケースを開けてみるとCPUファン、ケースファン共に埃がびっしりついています。まさに埃とニコチンまみれです(--;
この状態で電源を入れてみるとケースファンは動きますがCPUファンがピクリとも動きません。
取りあえず、CPUファンやらヒートシンクに付いた埃を何とか取ってみました。再度電源を入れてみましたがやはりピクリとも動きません。
おそらくCPUファン自体が壊れたのでしょう。
通常お客さんにはこの時点でメーカーに修理依頼してもらっています。ハードディスクやメモリ程度なら交換もしていますがCPUファンなどになるとそう簡単にはいきません。
後でメーカー修理に出して改造がばれるといろいろややこしそうですし、メーカー製の部品は特別な仕様のものもあり汎用品では対応できない場合がありますから。しかし、メーカーに修理依頼するくらいなら買い換えますと言う場合は話は別です。捨てるくらいなら安価で直る可能性もありますので。
こちらの友人もメーカーに出して莫大な修理費を請求されるなら買い替えると言う事なので、預かってCPUファンを交換してみる事にしました。
-----------------------------------------------------------------
早速帰ってからCPUファンの調達です。
こちらのPCはPentium4の対応マザーボードはSoket478。
Soket478対応のヒートシンクとCPUファンセットの物を探しました。
あまり大きいヒートシンクだとケースに当たり閉まらなくなりますのでサイズに気を付けてちょうど収まりそうなものを購入。¥1,200円でした。
------------------------------------------------------------------
事務所に戻り壊れたCPUファンとヒートシンクをそっと外してCPUも外します。
CPUには古いグリスが付いていますのでティッシュでキレイに拭き取ります。
向きに気をつけて再度CPUを取り付けます。購入したヒートシンクにはすでにグリスが塗られていましたので、そのままその上から新しく購入したヒートシンクを取り付けます。
CPUファンの電源をを3ピンのコネクタに差し込んで終了です。
さて問題はしっかり動いてくれるかどうかですが・・・。
電源を入れると・・・。
何とエラーが消えていません!
ファンを確認しましたがやはりピクリとも動きません(--;
という事はコネクタ側、マザーボード側の問題でしょうか??普通に使っていてそんな所が壊れる事はあまり無いのですが・・・。
一度CPUファンのケーブルを抜きケースファンが刺さっている3ピンコネクタに刺してみました。するとエラーは出るもののしっかり動いています。元々付いていたCPUファンもケースファンのコネクタに刺すとしっかり動いています。
マザーボードのコネクタ自体の不良って事ですね(--;
BIOSのエラーはCPUファンが刺さっていたコネクタ部分の不良なので仕方ないでしょう。
問題はファンの電源をどうやって取るかです。
すでにマザーボードのファン用3ピンコネクタが1個死んでいますから使えません。
もう1個空きが無いか探しましたが無さそう。
と言うことはマザーボードに1個ある3ピンコネクタを二股ケーブルを使ってCPUファン、ケースファンをそれぞれ接続するか、CPUファンの電源を電源ユニットの4ピンから変換ケーブルを使って直接取るか・・・。
CPUファンを1個の3ピンコネクタから分岐して取るのは電圧の問題から避けたほうが良さそうですが、直接電源ユニットから取るのはPCが一体型の為電源ユニットは土台の部分にもぐっているので難しそう・・・。
取り合えず3ピンコネクタ分岐を試してみて、不安定なら電源ユニットから直接取る事にしました。
再びパーツショップで3ピンコネクタの二股ケーブルを購入してCPUファン、ケースファンそれぞれに接続。
順調に回転しています。
CPUの温度を測るためにベンチマークソフトCrystalMarkで負荷をかけてSpeedFanでCPUの温度を測ってみました。
1時間ほど連続で負荷をかけてみましたが通常起動時の温度は55度前後。負荷をかけて最大が64度でした。問題無い範囲でしょう。
電源も落ちる事はありません(^^
BIOSのCPUファンエラーは仕方ありませんが今回は部品代と作業費で友人価格¥5,000円で収まりました。<F1>キーを押すだけでメーカー修理を避けられたと言う事で本人も喜んでおりました。
故障の原因によっては安価で直る場合もありますので、すぐに買い替えって言うのはもったいない気がしますね。
人気blogランキングに登録しました。クリックご協力ください。
| 固定リンク
コメント