MINISFORUM UM690 電源が入らない。
埼玉県より宅配でMINISFORUM UM690お送り頂きました。
CPUがRyzen9搭載の高スペックミニPCです。
当店でも一番ご依頼の多い機種です。
症状は電源が入らないです。
こちらの機種もMINISFORUM UM560と同じでマザーボード不良の多い機種です。
今回もマザーボード不良が濃厚です。
ただUM560と同じでマザーボードの不良個所がその都度違いますので修理可能かどうかは実際にお預かりしてみないと分かりません。
よくあるパターンとしては
- 電源ランプは点灯しないがLANのポートは点灯する。
- 電源ランプもLANのポートも点灯せず、ACアダプタをプラグに挿すとACアダプタの緑ランプが点滅する。
- 電源ランプもLANのポートも点灯せず、ACアダプタをプラグに挿すとACアダプタの緑ランプは点灯状態で変わらず。
全てマザーボードの不良ですが、原因となる故障個所は全て違います。
今のところ全てのパターンで修理は可能ですが、実際に見てみないと100%の修理可能とは言い切れません。
お客様にはそのあたりのご説明をさせて頂きご依頼頂きました。
早速ACアダプタを接続し電源ボタンを押しますが全く点灯しません。
しかしLANケーブルを接続するとLANポートのランプは点灯します。
と言う事は19Vのメインの電源ラインは問題無さそうです。
早速マザーボードを取り出してチェックします。
まずは分解。
マザーボードの取り出しは簡単です。
ヒートシンクに塗られているCPUグリスは液体金属グリスです。
はみ出すと金属なので当然ショートします。
扱いは慎重に行います。
周りに張られているカプトンテープはコンデンサなどに液体金属が侵入しないようにする処置です。
まずは19Vラインをチェック。
しっかり19V出ていますのでやはり問題無さそう。
各電圧をチェックしていきます。
おおよそのの電圧は問題無さそうですが、おそらく5Vであろう個所の電圧が全く出ていません。
抵抗を測定するとグランドとショートしてしまっています。
原因はこれのようです。
早速5Vラインのショート個所を特定します。
謎のICの出力がグランドとショート。
その先にコンデンサがありますのでこの辺りもチェック。
マイクロスコープで拡大するとクラックの入ったコンデンサがあります。
抵抗をチェックするとショートしています。
コンデンサをはずして再度チェックすると無事ショートが治まりました。
このコンデンサが原因だったようです。
新しいコンデンサに交換。
再度通電すると無事5Vが復活しました。
戻す前に念の為、液体金属のグルスがCPU付近にはみ出していないかチェック。
問題無さそうです。
何かコーティングされているっぽいので絶縁処理されているのかもしれませんね。
仮組で戻して電源オン。
ちゃんと電源ランプも点灯しました。
無事メーカーロゴが表示されました。
BIOSリセットされているので初回のBIOS起動に時間がかかりますがこの機種は特に遅く直っていないかとヒヤヒヤしました。
再発が無いかCPUの負荷テストを実行。
無事再発もなく終了しましたのでこれで修理完了です。
宅配での修理もお受けしておりますので県外の方もお困りの際はご相談下さい。
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