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2026年1月19日 (月)

【修理事例】MINISFORUM UM790 Pro 「バチッ」と異音で電源喪失!複雑に絡み合ったショート故障を修復(東京都より宅配修理)

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高性能ミニPCとして人気の高いMINISFORUM UM790 Proの修理をご依頼いただきました。今回は、東京都のお客様より宅配でお送りいただいた事例です。

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🚨 症状:使用中に「バチッ」という異音が発生

お客様からのご相談内容は、使用中に突然「バチッ」という異音が発生し、内部から煙が上がったとの事。

お客様はすぐに異変を感じ、即座に電源を切られたとのこと。この「すぐに電源を切る」という冷静な判断が、実は致命的な基板焼損を防ぐ大きな鍵となりました。

 

🛠️ 診断開始:いきなりの通電は厳禁

当店では、破損音が発生した端末にはいきなり通電しません。まずはマザーボードを摘出し、テスターによる徹底した「静的な導通チェック」から開始します。

診断の結果、驚くべき回路崩壊が判明しました。

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外観をチェックするとCPUファンへ12Vを供給する降圧IC(SY8213)が発火損傷しています。

 

  1. メイン電源(19V)ラインが、ショート破損した降圧IC(SY8213)を突き抜け、ファンを駆動する12Vラインへ直通。

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  3. さらにその先のセラミックコンデンサがショートしており、19Vの電力がそのままグランド(GND)へと流れ落ちる「全損級」のショート状態でした。

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おそらく、先にコンデンサがショートし、次にSY8213をショートさせ、19Vラインと繋がってしまったものと推測されます。

この状態では絶対に電源は入りませんので破損した瞬間電源が落ちなかったのはおそらくSY8213がぎりぎりショートしてなかったのではないかと思われます。

 

🔍 執念のトラブルシューティングと原因特定

まず、ショートしていたコンデンサと焼損したICを交換しました。しかし、ここで予期せぬ事態が発生します。

各ラインのショートが解消されたことを確認し、待機時電圧も良好。しかし、交換後の通電テストで、新しいICが再び異常発熱し破損してしまいました。

ショートしたコンデンサは交換済みで再発防止の為、周辺のコンデンサもすべて交換済み。

実際テスターで測定しても12Vライン(LX)にはショートはありません。それどころか他の端子に関してもショートはありません。

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「基板が炭化してリーク?」「フィードバック抵抗の異常?」徹底的に周辺回路を洗い出しました。

① フィードバック(FB)抵抗の異常を確認

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まず疑ったのはFBピンの電圧です。待機時は0Vですが、電源を入れるとLXピンの12Vから分圧されて0.6Vに調整されます。この電圧がおかしくなると、ICが必要以上に電圧を作ろうとして自壊してしまいます。

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LXとFB間のハイサイド抵抗と、FBとGND間のローサイド抵抗を測定したところ、ローサイドは23KΩで正常。しかし、ハイサイド抵抗は200KΩから0.8MΩと数値が安定しません。 本来、460KΩほどで安定していなければならないため、ハイサイド抵抗を新品に交換。念のためローサイド側も交換しました。

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② 真犯人は「BSコンデンサ」の容量抜け

抵抗交換後、降圧ICの破損を防ぐため低アンペアで電源を入れましたが、依然として異常な発熱があります。次に調べたのはLXとBS間のコンデンサ(ブートストラップコンデンサ)です。

BSコンデンサは、ハイサイドMOSFETを正常に動作させるために不可欠な部品です。抵抗測定すると「無限大」になっていました。

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  • 容量抜け・断線(オープン)の場合:スイッチを完全に押し切ることができず、中途半端にしか開かない状態になります。これにより、スイッチ部分に莫大な電気抵抗が発生して猛烈に発熱。「出力電圧は出ないのに、ICだけが全力で熱くなる」という現象を引き起こし、最終的にICを焼き切ります。

 

✨ 修理完了!そして動作確認へ

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新しいコンデンサに交換したところ、降圧ICの発熱もなくなり、無事に12Vを検出。 ファンも正常に回り始めました。

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ちなみにショートの影響で2ndMOSFETもショートしていましたので交換させて頂きました。

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  1. 12V出力:安定稼働を確認。

  2. 冷却ファン:正常回転。

  3. OS起動:Windowsが正常に立ち上がり、高負荷テストもクリア。

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全ての部品を元に戻し、無事修理完了です。


🗂️ 今回の修理ポイントまとめ

項目 内容
症状 使用中の異音(バチッ)と電源喪失
原因 降圧IC(SY8213)破損、コンデンサショート、BSコンデンサ断線
特定方法 静的導通チェック、各回路(FB・BSライン)の抵抗値測定
対応 降圧IC、ショートコンデンサ、チップ抵抗、BSコンデンサ、MOSFETの交換
結果 12V回路復旧、Windows起動・負荷テスト安定を確認

📝 今回の修理費用

項目 価格
マザーボード修復 23,000円 (部品代、税込み)
その他 + 送料

※上記は修理作業当時の価格となります。


🗣️ ミニPCの電源トラブルは基板修復で改善可能です

ミニPCの電源トラブルは、単に「燃えたパーツを替えるだけ」では直らないケースが多々あります。今回のように、周辺のコンデンサひとつが原因でICが自爆を繰り返すこともあります。

「異音がした」「焦げた臭いがした」という時は、無理に電源を入れ直さず、すぐにご相談ください。的確な診断で、あなたの大切なPCを救い出します。

📦 MINISFORUM・GEEKOM・Intel NUCなど、各社ミニPCの電源不良・基板修復の修理実績多数。

👉 今回の事例のように、複雑に絡み合った故障も回路図レベルで解析し、安価に復旧することが可能です。特殊な症状でも諦める前にぜひ一度お問い合わせください。


 

■ご依頼時の内蔵SSDに関して

※宅配修理ご希望のお客様でご依頼の際に、SSDを外して送っても問題ないかと聞かれる事がございます。マザーボード修復に関しましてはSSDは必要ありませんので外した状態で送って頂いても結構です。その場合は宅配修理依頼書等にその旨ご記入下さい。

■お問合せ、ご依頼時の返信について

※宅配修理依頼フォームやお問い合わせのフォームからご連絡頂頂いた場合、こちらからの回答メールが送信エラー等で届かないケースが非常に多くなっております。1,2日経っても返信が無い場合はLINEまたはお電話にて直接お問い合わせ下さい。

→MINISFORUM製PC 修理事例


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